3.11


あれから10年ですね。

皆様それぞれのお思いがこの日にはあるものと思います。

僕はこのとき中野で「百伝」を立ち上げたばかりでした。

コロナ下ではもはやですが、3月は通常でしたらこの業界は繁忙期です。

当時の「百伝」も例外ではなく、

3月頭にはその月の宴会の予約が10件以上入っている状態でありました。

オープン5ヶ月目にしてそれまでの営業が実を結んだそのご予約の数に、

スタッフも僕もモチベーションは最高潮になっていました。


そして10年前の3月11日、東北で震災が起きました。

ご予約は全てキャンセルとなり、

その日を境に4月いっぱいくらいまで「自粛」ムードが続きました。

中野は計画停電の対象地区ではありませんでしたが、

最低限の街頭が点いているだけで、お店というお店は極力看板の電気は落とすのが暗黙のルールみたくなっていました。

お客さんの来店はほとんどなく、街は暗く、活気がない。

開店したばかりだったので、預金通帳には僅かなプール金しかない。

これからこの店はどうなっていくのか、

いいイメージが全く湧かず、正直「終わった…」と思っていました。


これ以上お話すると長くなるのでこの辺にしておきます。

今日お伝えしたかったのは僕の苦労話ではありません。

「忘れない」ということの大切さです。

人間って悲しいことにどんどん忘れていく生き物だと思うんです。

そしていつしか風化していく。


昔、中学の社会の先生が言っていました。

なぜ歴史を勉強するのか。

それは「繰り返さないためだ」と。

歴史から何を学び、反省し、それを今に活かすのか。


10年前、僕は28歳。

あのときの僕は自分のことで精一杯で、人に温かい気持ちを向けることができない人間でした。

正直に言うと、震災で亡くなられた方や遺族の方を想う気持ちは皆無に等しかったんじゃないかと思います。

確かにあのとき踏ん張って自らの事業は立て直しました。

でも人間としては酷く貧しかったと思います。

苦しい中でもできることはもっとあったと思います。

先生が言う「繰り返さない」という意味合いとは少しずれているのわかっています。

ただ、僕は3.11から、

昔の自分を繰り返さないということを学びました。


お店の繁栄はそれはそれ。

人間的な成長は常にしていきたいものです。

特に僕の仕事は人間力が大きな鍵となる仕事なので。


10年前の東日本大震災で亡くなられた方々のご冥福をこころからお祈り申し上げます。



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