ここのところ入客も弱く、仕込みの量は全体的に少し減らしていました。
そんな中、それでも出ないな…と思っていた商品が、
『薩摩赤鶏の唐揚げ』でした。
原価の高い商品が出ない苦しみはなかなかのものです。
他の鶏肉にして原価を抑え、リスクを軽減させるという選択肢を取ろうかとも考えたのですが、
やはり、もう少しだけ自分の感覚を信じてみることにしました。
初めて鹿児島に行ったとき一番感動した食材がこの『赤鶏』でした。
適度な弾力と噛むほどに増す肉の旨味に、
僕も当時の同僚であった料理長も口をそろえて「うまい…」と言ったのを今でも覚えています。
先日、赤鶏を取り扱う焼鶏屋さんに行ってきました。
久しぶりに次の日まで引きずるほどの感動をしましたね。
そして自分の仕事に立ち返った僕が思ったこと、それは、
やはりまだこの鶏肉には可能性があるということです。
出来るはずの努力をしないで、お客さんに必要とされていないと結論づけてしまうのは時期早々だと考えました。
もう一品赤鶏のメニューを増やすことにしました。
『薩摩赤鶏のグリルチキンオーブン焼き』
特製のタレに漬け込むことで肉を柔らかくし、
フライパンで表面に焼き目をつけ、
後はオーブンでじっくりと中に熱を入れていく。
余分な脂を落としつつもジューシーさは失わないよう焼き加減を見極める。
赤鶏の旨さを最大限まで引き出すことをコンセプトに作った商品です。
今日から始めます。
年末ぐらいには、
足りなかったのは入客でもなければ、
赤鶏のポテンシャルでもない。
僕の努力が足りなかったと言わせてください。
ご来店、そして新作の鶏料理を是非ともお召し上がりください。
コメントを残す