前割り焼酎に隠された鹿児島人の本当の想いがこれだ!!

 

前割り焼酎という言葉、最近少しずつ浸透してきたように感じるのですが、それは僕だけでしょうか…。今日は1からしっかりとご説明しますので、知らなかったという方も安心してください!!

前割り焼酎とは、簡単に言ってしまうと、「前もって焼酎を水で割っておき、それを寝かせておく焼酎」となります。
問題は、なぜこのような作り方が存在するのかということです。水割りでいいじゃないか…と思われますよね。

ということで、
今回は、前割り焼酎と水割りの違いを明確にしていきながら、最後には前割り焼酎に隠された本当の意味に触れていきます!!

 

焼酎と水が混ざり合うことの難しさ

 

実は焼酎と水、混ざり合うまでに時間がかかります。分子レベルで見ますと、焼酎の分子と水の分子が結合するまでに時間を要するのです。

焼酎蔵では、蒸留した焼酎を(寝かした後)25度(もしくは)20度に設定するため、水を加えます。そしてそれをすぐに出荷というわけではないのです。期間についてはそれぞれの蔵元さんで違いますが、時間をかけ、しっかりと焼酎と水を馴染ませてから出荷されるのです。

当然、皆様の手元に届けられた焼酎もそれを水で割るとなると同じことが言えます。即席で作る水割りは、実は真に混ざり合ってるとは言えないのです。

そこで、蔵元さんと同じ方法を取ります。

時間をかけて馴染ませておけばいいのです。

 

前割り焼酎の作り方

 

作り方についてはあまり難しく考えなくていいと思います。

ズバリ、焼酎6に対し水4を加え、5日~1週間寝かせた後、飲んでみてください。
※水は軟水であればあるほど適しています。

期間については、これくらい寝かさないと即席で水割りを作った状態との違いが分かりにくいと思うので、上記の期間をお勧めします。ですが、割合に関しては、お好みにより変えて頂くのがよろしいと思います。

しかし、5対5より下回る、つまり、半々より薄い割合はお勧めしません。味わいがかなりライト感じられ、何より、アルコール度数が10度を下回ると品質の保証は僕にはできません。保存を誤ると理論上腐ります。ゆえに、半々で割ったときの12.5度くらいに留めておくべきです。

イメージとしては1升瓶、4合瓶の焼酎が4割減ったら4割水を足すくらいの気持ちでOKです。

 

味わいとしては非常に円やかに感じられるはずです。
氷を入れてそのまま飲んで頂くのもいいですが、黒じょかに入れて温めて飲んで頂くのも最高に美味しいですよ!(黒じょかについては別の機会にお話します。)

 

ちなみに前割り焼酎は、なるべく早めに飲まれることをお勧めします。最低でも1か月くらいで飲み切って頂きたいです。品質の問題もありますが、寝かせすぎると物足りなく感じると思います。作り過ぎには注意した方がいいと言えます。

 

 

バーテンダーさんの力

 

ここで、少し視点を変え、
水割りの奥深さ、そしてお酒を水で割ることに関するプロレベルのお話をしておきます。

 

僕が前割り焼酎という存在を知ったのは、10数年前のことです。大きな衝撃を受け、それがきっかけでいろいろ調べていたらこの作り方に出会ったのです。

当時、飲食店店員として駆け出しだった僕はまだバーテンダーさんの本当のすごさというものを知りませんでした。

そのとき勤めていたお店によくお越し頂いていたお客様で、長いことbar業界でお勤めされるバーテンダーさんがいました。初めてその方のお店にお邪魔したとき、どういう話の流れか「水割り」の話になりました。

「鈴木君が作る水割り、あんまり美味しくないんだよね」

と言われ、正直初めは、この人何言ってんだろうと思いました。当時の僕は水割りなんて誰が作っても同じだと思っていました。今考えると全くもって恥ずかしいことです…。

そんな僕の様子を見て、そのバーテンダーさんは、

「僕が作る水割りと鈴木君が作る水割り、実際に作って比べてみようか」

と提案してくださいました。
他のお客様がお帰りになり、閉店後、作らせて頂きました。忘れもしない、黒霧島の水割りでした。

僕が作った水割りを一口飲まれ、やはり美味しくないと言われました。
そして、これが見本だということで、作って頂きました。

大げさではありません。
分量が同じはずの2つの黒霧島の水割りが、全く別のものに感じられたのです。心からおいしい!と思いました。水割りという感じではなく、ひとつの完成された焼酎といった印象でした。

啞然としてしまい、いったい何が違うのか全然わかりませんでした。するとこう答えられました。

「僕にはお酒と水が一体化した瞬間がわかる」

2つの違いは、後にこの方が基礎を教えてくださった「ステア」という技術による差でした。(ステアとはここではバースプーンで〝 混ぜる 〟という意味です。)

 

つまり、何が言いたいかと言いますと、

❝ 前割り焼酎にするまでもなく、焼酎と水を一体化させる。特定のバーテンダーさんにはその力がある ❞ということです。

あのときを境に、ステアの技術向上はもちろんのこと、焼酎というものと真剣に向き合うことになりました。こうして行き着いたのが、前割り焼酎という鹿児島に今でも根付く伝統的な飲み方でした。

 

現場で働いておりました当時の飲食店側の考えではありますが、前割り焼酎をお店に置くことにより、お客様へ提供する焼酎にブレがなくなり、また、毎日仕込まないと追いつかないくらいの人気のドリンクへと次第になっていきました。ステアの技術がままならないアルバイトや新入社員もドリンクを作る居酒屋の現場では、前割り焼酎をおすすめとして常備することに大きな価値があったのです。

 

飲食店で働いていたときもそして、10年以上経った今もあのとき作って頂いた黒霧島の水割りに僕はしっかり追いついているだろうかと考えさせられます。

熟練された技術を持つバーテンダーさんのお力は、今でもリスペクトしています。

 

最後に

 

前割り焼酎には、即席の水割りでは得られなかった、まるで熟成酒のような円やかさの演出や飲食店における商品の品質向上などの利点があげられます。

しかし、このような理屈ではない、鹿児島の方にとってこの前割り焼酎は「おもてなしの心」だと言われています。
古くから、自宅にお客様が来られる際、何日か前に焼酎を飲みやすい状態に仕込んでおき、それを当日お客様にお出しする。つまり、お越し頂く前からその方のことを想い、準備をし、そして出迎える。これこそが鹿児島人にとっての「おもてなしの心」ということです。

僕は今回の説明で、分子レベルでは…と前割り焼酎の理屈を述べましたが、鹿児島の方にとってはそういうことではなく、人が本来持っておくべき〝 人を想う心 〟が前割り焼酎の本当の意味だと言うのです。

先人の知恵を越えた、人としての在り方を考えさせられます。前割り焼酎は、鹿児島に古くから伝わる素晴らしき文化のひとつだと僕は思っています。

 

ちなみに今回はだいぶ鹿児島寄りな内容となりましたが、僕は鹿児島出身でもなければ、福岡出身でも大分出身でもありません。東京生まれ東京育ちです(笑)!!

今回も最後まで読んで頂き、ありがとうございました!!


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