以前に夏におすすめの焼酎をいくつかご紹介しました。
今回はもう一本、今だからこそご紹介したい本格焼酎をテーマにさせて頂きます。
知覧醸造さん「ちらんほたる」です。
夏という季節は、いろんな形で戦争の悲惨さ、平和の尊さが訴えられる時期だと思います。
戦争を知らない我々にとって、メディアなどを通じて訴えられるそれらはとても大切なことだと僕は思っています。
本格焼酎にもあるんです。
それを今回はご紹介し、本格焼酎を少し違った角度から見つめてみたいと思います。
ちらんほたる(芋焼酎)

この焼酎のふるさと知覧は、古くから多くのほたるが飛び交う町でした。
太平洋戦争後期特攻基地が置かれたこの町で、
短い一生にひかりを放ち続けるほたるの姿に自らを重ねた若者達の思いを今日何か形として残したい、
そして平和の尊さを伝えたい。
そんな思いで造りました。
このラベルは特攻の母として慕われた「鳥浜トメ」さんの孫鳥浜明久氏のデザインによるものです。
なおこの売り上げの一部は知覧町特攻慰霊顕彰会に寄付させていただきます。
上記のお言葉は「ちらんほたる」のラベル裏に記載されている内容です。
知覧特攻基地近くに位置する軍の指定食堂 ❝ 富屋食堂 ❞ の女主人。
故郷を遠く離れた特攻隊員(少年達)にとって当時のトメさんは母親のように思えたそうです。
そしてここ知覧から戦地へと旅立っていきました。
黒麹の焼酎としてはわりとライトに感じられると思います。芋焼酎初心者の方にもおすすめできます。
この時期(夏)におすすめの焼酎としている僕としては、濃いめの水割りをご提案します。
九州醤油で召し上がるお刺身、さつま揚げ、などと合わせてみてください。
素材の味を邪魔しない奥ゆかしさがこの焼酎にはあると思います。

戦争について
ここで多くを語るつもりはありません。
僕はただの焼酎好きで、人間としてはまだまだですから偉そうなことは言えません。
ただ、語り継がれていくべきことだと思っています。
戦争を体験した方が少なくなっていることは事実です。
僕の祖父、祖母ももう何年も前に亡くなりました。思い出したくもないはずの戦争のことをまだ幼かった僕に話してくれたのを鮮明に覚えています。
でも、そういった方々が徐々にいなくなっていくからといって、風化されていくことはあってはならないと考えます。
今回ご紹介した本格焼酎「ちらんほたる」は、我々が絶対に失ってはならない大切なことを訴え続けているのではないでしょうか。
そんな焼酎を世に生み出した知覧醸造さんに僕はひとりの日本人として敬意を表します。
仕事、家庭のことなどで日々、多かれ少なかれ問題を抱えていらっしゃる皆様にとって、
常に平和の尊さを意識することはないかもしれません。
けれど、この時期、そしてこの焼酎を見かけた際は少し立ち止まって、今ある豊かさに感謝する時間があってもいいのかなと思います。

最後に
本格焼酎にもいろいろありますね。
一本一本に人の想いというのが込められていますが、それはなかなか浮き彫りにされなかったりします。
造り手さんは飲まれる方に「おいしい!」と喜んでほしいと思っていらっしゃる。そこに尽きるのかもしれません。
でも僕はこのブログを通じて ❝ 香りや味だけじゃない何か ❞ も伝えていきたいと思ってます。
どんなきっかけでもいい「今夜は焼酎飲んでみようかな」と思っていただけたら、それで僕は嬉しいです。
今回も最後まで読んでいただいた方、ありがとうございました (^^)/
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