11月と言うとボジョレーヌーボーの解禁が一般的な話題に上るかと思います。
和食のお店で働くことが多かった僕ですが、
そんなお店でも解禁日はボジョレーを扱わないといけないようなそんな風潮さえあったのを覚えています。
もう過ぎてしまいましたが、
11月1日は本格焼酎の日とされています。
特に芋焼酎に関してですが、新酒が出回る時期がこの時期なのです。
ワインの原料であるブドウのように、フレッシュな果実で造られたお酒の新酒と比べ、
備蓄がきく原料で造る本格焼酎の新酒と聞いても、
その価値を見出しずらいんじゃないかと思います。
実際、この日が本格焼酎の日であることの浸透力は弱く (笑)、
11月に入ると多くの酒屋さんの頭にあることは、いかにボジョレーを売り切るかということであり、
ちょうど今頃はその販促に追い込みをかけているのではないでしょうか。
そして第3木曜日には街中が赤ワイン一色になります…。
僕はと言いますと、
別に本格焼酎の日だから焼酎を!!と意気込むことはないですね (笑)
毎日が本格焼酎の日でいいじゃないかと思っています。
特にこのブログのコンセプトは、読んで頂いた後に、
❝ 今日は焼酎飲んでみようかな ❞
とふと思って頂き、その日が皆様にとっての本格焼酎の日になればと考えています。
前置きが長くなりました。
今回のテーマは、前回の ❝ 熟成 ❞ に対比し、熟成をさせない ❝ 新酒 ❞ についてです。
この時期、こんな焼酎もあるんだと思って頂けたらいいかと思います。
由来について
通常、特に芋焼酎の仕込みは8月~9月に始まり、その年の新酒が出来上がるのが10月の終わりか11月1日前後になります。
(通常はここから熟成に入ります)
10月は別名、神無月とよばれますが、これは全国の神々が自らの土地を離れ、出雲大社に集まるためそうよばれています。
月が変わる11月1日に神様が帰ってくるということでおめでたい日であることから本格焼酎の日としてふさわしく、この日に選ばれました。
ちなみに、昭和62年9月に九州焼酎業者の会議で決められたそうです。
味わいの特徴
❝ 新酒 ❞ と謳っている焼酎でも、前年までに造っている焼酎をブレンドし、出荷している蔵元さんもありますが、
特徴としては通常の焼酎と比べ総じて、
「粗く」「アルコールの刺激が強い」と言えます。
また、熟成させることで飛ばせる独特のガス臭が新酒には感じられます。
僕からのアドバイスとしては、初心者の方にはあまりおすすめしません。
新酒に関しては、本格焼酎に飲み応えを求める通の方におすすめします。
初心者の方が新酒を飲み、本格焼酎に対するイメージをここで作り上げてしまうことを避けてほしいなと考えています。
飲み方のおすすめですが、寒くなってきましたし、
お湯割りと言い切るのが定石かもしれませんが、
僕は水割りをおすすめします。
個人的にはお湯割りにしたときの香りが少し気になります。
冷たい状態で香りを抑えて飲まれるのがよろしいかと思います。
新酒の代表例
先程からあげている写真の本格焼酎がこの時期に出回っている新酒の代表例となります。
(もちろん他にもあります!)
取扱いのある酒屋さんには今月から来月末くらいまでは店頭にあるはずです。
また、この間にお買い求めになられた新酒に関しては、
来年の正月くらいまでは、一般的な時季モノと考えていいと思います。
秋に購入された上記のような芋焼酎の新酒を春以降に
「これ新酒なんだよ」と言って飲まれるのはいかがなものかと思います…
トマトの旬は冬だと言って食べてるようなものです。
ただ一点、「特蒸泰明 新焼酎」(麦焼酎)のように2月~4月に発売される商品もあります。
新酒は各蔵元さんが出荷の時季を決めます。
必ずしも本格焼酎の日に合わせて出荷しているのではないということはご理解ください。
最後に
熟成酒(一般の本格焼酎)と新酒に関しまして2回に分けてお話しました。
わかって頂けると思いますが、これはどっちがいいという問題ではありません。
焼酎が嗜好品である以上、個人的な感想はあって然るべきですが、
これは個性の問題です。
それぞれの本格焼酎には必ず1個はいいところがあります。
今後もその個性をなるべくわかりやすくお話していきますので、
またお時間あるときに目を通してみてください (^_^)v
今回も最後まで読んで頂いた方、ありがとうございました <m(__)m>
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