焼酎唎酒師おすすめ焼酎 ③ 国分酒造さんが26度に込めた想い

 

前回、なぜ焼酎は25度なのか?

というテーマでブログ掲載しましたが、その際、多大なるご尽力を賜りました鹿児島県は霧島市の蔵元、国分酒造さんを今回のテーマとさせて頂きます。

焼酎が25度である理由について、ご教授頂いた国分酒造さんですが、実はお造りになられるほとんどの焼酎は「26度」です。

なぜ、通常の鹿児島焼酎より「1度」高いのか。

一本の焼酎に込められた国分酒造さん独自の想いがそこにはあります。

是非、最後まで読んで頂きたいです!!

 

おすすめ焼酎「いも麹 芋」

 

国分酒造さんと言えば、何と言ってもこの「いも麹 芋」です。

日本初の「いも麹」による芋100%の焼酎です。

(いつも僕のブログを読んでいる方にはいないかもしれませんが)
世にある芋焼酎の全てが100%芋(さつま芋)で造られると思っている方はいないでしょうか?

過去、僕が掲載したブログでは「米麹」と記載しているはずです。

芋焼酎はまず初めの工程(一次仕込み)により、米でアルコールを発酵させます。つまり、米のデンプン質を用いてアルコールを生み出します。
その後、二次仕込みで原料となるさつま芋を加えることで、芋焼酎となります。比率は米1に対し、さつま芋5の割合が黄金比率と言われています。
これが通常の芋焼酎です。

それに対し「いも麹 芋」は、さつま芋でアルコールを発酵させる、つまり、さつま芋のデンプン質からアルコールを発酵させるのです。

一言で表すと簡単に聞こえますよね…。

でも、この手法を今まで誰もやらなかったことが、その難しさの表れと考えられます。
事実、さつま芋が含むデンプン量は米のそれに比べて低く、ゆえに、アルコールを生成しにくいことを意味します。デンプンの量がアルコールの生成量を左右するのです。

この技術的に難しいとされる手法を日本で初めて商品レベルまで持ち上げた蔵元が、国分酒造さんであり「いも麹 芋」という焼酎なのです。

 

なぜ26度なのか

 

国分酒造さんと初めてコンタクトを取ったのは今から7年前のことでした。

〝 一本の焼酎にかける蔵元さんの想いを教えてください 〟
このような内容の手紙を書いて鹿児島まで送りました。

以下はそのとき国分酒造、笹山護社長からご返信頂いたお手紙の内容を要約したものです。

「いも麹 芋」は平成9年(1997年)12月、前例のない中(国分酒造さんの杜氏)安田杜氏が手探り状態で仕込みをスタートさせました。初めての試みで思うようにアルコールが発酵しなく、蒸留直後で27度の仕上がりとなりました。それを10ヶ月ほど寝かすことで、26度となったのです。

1度下げるために加水するのはどうかということで、初年度(平成10年)はそのまま瓶詰めを行い、発売しました。

平成9年の仕込み以来、試行錯誤を繰り返し、毎年のように仕込み方法を改良することで現在では、蒸留後のアルコール度数は36度くらいとなっています。ですが、

初めて仕込んだときの想いを忘れないため加水後のアルコール度数は、

今でも26度で発売しているのです。

ここに「いも麹 芋」が26度である理由、
そして、蔵としての想いがあったのです。

商品名から連想するとさつま芋の味がしっかりと感じられる野太い芋焼酎と思われるかもしれませんが、クセがなく、3歩下がって歩く女性のような、そんな慎ましい芋焼酎という印象を僕は持っています。

お湯割りでは、香り、また、さつま芋の甘さがしっかり感じられます。
水割りでは、例えば、鰆のような淡白な白身魚を使ったムニエルなどと合わせてもしっかりと素材の味を引き立てることができる芋焼酎です。

 

 

安田杜氏

 

安田杜氏は昨年(平成29年11月)「現代の名工」を受賞されました。

「現代の名工」とは、都道府県知事から推薦を受けた人の中から厚生労働大臣が技能者表彰審査委員の意見を基に選定した、国の最高水準のきわめて優れた技能を有する者のことを言います。

焼酎業界では過去3人の方がこの賞を受賞されています。焼酎の世界を牽引されてこられた方が国から大変名誉ある賞を頂くことは、業界全体にとっても嬉しいことです。

 

また、杜氏のお名前が付けられた焼酎「安田」という芋焼酎を最近、都内の居酒屋さんでよくお見掛けし、その評判を聞くと非常に高評価であると聞きます。(ちなみに「安田」も26度です)

実際、僕自身も初めてこの焼酎を飲んだ時、まるでお花畑で芋焼酎を飲んでいるかのような印象を受けました。その華やかな香りは、冷たい状態でも十分に感じられます。

そんな「安田」のお勧めの飲み方は、

❝ ソーダ割り ❞ です。

正直申し上げて、この焼酎に対する評価は賛否あると思います。
特に、長いこと芋焼酎を好んで飲まれていた方にとっては、ちょっと異質に感じると思います。

ですが、好評のお声が多いのも事実です。

是非、お試し頂きたいです。
特にソーダ割り!!これからの季節にぴったりです。

少なくとも僕は、自信を持ってお勧めします!!

 

 

最後に

 

恥ずかしい話「いも麹 芋」と出逢ってから15年が経ちますが、笹山社長からお手紙を頂いた7年前まで、この焼酎が26度であるその理由、蔵の想いを僕は知りませんでした。

自身のお店を営業していたときは、この焼酎を飲まれたお客様にせめて「26度の理由」だけでも…という想いで時間の限りご説明していたのを覚えています。

たかが、1度の違いかもしれません。

されど、1度の違いです。

アップル創始者のスティーブ・ジョブズ氏は「日本にある素晴らしい言葉」それは、

❝ 初心 ❞

だと言っていたそうです。

国分酒造さんがこの「1度の差」に込めた想いは、我々日本人が大切にしなければならない言葉、そして精神を表しています。

❝ 初心忘るべからず ❞

大人として生きていけばいくほど、とても大切なことです。それを一本の焼酎が教えてくれているのです。


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